ビジュアライズ
THERMORender は計算結果をもとに、さまざまなビジュアル表現を行うことが可能です。また、そのビジュアルは研究への活用はもとより、都市の計画事業などにも利用いただける説得力のある表現力をもっています。
3Dビジュアル表現
3Dビジュアルでは屋外表面温度を表現でき、あらゆるアングルから対象物・敷地を見ることが可能です。温度レンジもダイアログ調整が可能なため、季節、時間に合わせて表示切り替えを行うことが可能です。この熱収支計算を元に、さらに詳細な熱環境指標や建物エネルギー計算を行うことができます。
15分間隔の温度変化計算
3Dビジュアルでは、15分間隔の任意時間で表面温度表示が可能なため、時間経過に沿った変化が確認できます。
屋外熱環境指標の算出
敷地や街区が周辺環境に及ぼす熱環境負荷の指標であるHIP(ヒートアイランドポテンシャル)を表面温度計算結果から算出し、テキストとグラフで表示することが可能です。HIPの算出単位は「℃」と、一般的な熱量単位である「W/m2」で算出できます。
また、作成した3Dモデル空間上で、任意の高さのMRT(平均放射温度)の分布画像を作成できます。地表面や人体など、指標に必要とする具体的な高さでの温度分布が確認できます。
HIP(ヒートアイランドポテンシャル)
MRT(平均放射温度)分布図
建物熱負荷計算
建物内部の熱負荷を低減することは、室内の熱的な快適性に加え、空調システムが使うエネルギー消費量に直接影響してきます。建物熱負荷計算機能によって、断熱材の位置や使う素材の厚み、開口部の大きさ等、あらゆる影響がシミュレーションにより検討できます。
また、屋外環境の影響を考慮に入れた計算が可能なため、例えば、建物の熱負荷に配慮した周辺の緑化や、屋上・壁面緑化の効果を検討することもできます。
建物屋内環境は、屋外からの外的要因に大きく左右されます。特に日射の影響は大きく、この要素をコントロールすることで建物熱負荷量や空調機のエネルギー消費を抑制することが可能です。また屋外の熱、特に外壁面の熱を室内側へ伝えないことも重要です。
THERMORender は、屋外環境から室内環境へ連続的に繋がる物理現象をVectorworks上で操作・確認し、生活環境をデザインできる数少ないデザインシミュレーターです。
熱収支計算模式図
建物エネルギー消費量/CO2排出量/人工排熱量
THERMORender で計算された建物熱負荷を基に、街区全体、または建物が消費するエネルギーを算出することが可能です。
(エネルギー消費量計算機能は、株式会社 日建設計総合研究所と共同開発したものです。)
エネルギー消費量計算
- 各種データの設定(簡易)
- 各種データの設定(詳細)
- さまざまな出力形式
人工排熱計算
ヒートアイランドを緩和するには、建物等から放出される人工排熱量をコントロールすることも重要です。THERMORenderでは、建物からの人工排熱量を計算することも可能です。
CO2排出量計算
今やCO2の削減は、世界的な環境保全の目標の一つとなり、身近な課題でもあります。THERMORenderでは、建物が使用するエネルギー量とCO2排出量を計算することが可能です。
人工排熱量
エネルギー消費量/CO2排出量