製品機能
温度差画像表示
部位仕様設定を変更した2つのケースを比較することが可能です。材料変更による表面温度の改善効果を一目で分かりやすく表示します。
GIS建物設定
GISから取り出したShapeファイルをもとに、3D化と部位仕様の設定を同時に行います。Shapeファイルでなくとも、高さなどのレコードが付加された2Dオブジェクトでも可能です。
- Shapeファイルの取り込みにはArchitect以上が必要です。
表面温度ヒストグラム
表面温度のヒストグラムをテキストで取り出します。各時刻における温度別メッシュ数が取り出されるため、Excel等を使って、表面温度のヒストグラムを簡単に作成することが可能です。
MRTヒストグラム
MRTのヒストグラムを取り出すことが可能です。指定した時刻におけるMRT温度別メッシュ数をテキストで取り出します。同時に、Vectorworks上に簡単なグラフも作成されます。
日射を含むMRT
MRTの計算時に、日射を考慮するオプションが追加されました。 これにより、樹木や建物の陰の影響を加味してMRTを算出することが可能です。
受熱日射量表示
各メッシュが受ける日射量を可視化します。 表面温度と同様、任意の時刻(15分ごと)を指定し、レイヤの作成と熱量の表示を行います。
建物・樹木領域の表示
建物と樹木の領域確認が素早くできます。 計算領域をはみ出してしまう場合は、警告ダイアログとともに、該当する領域オブジェクトを強調表示します。
面の表裏とメッシュの表示
THERMORenderが認識する面の表裏を表示します。 また、書き出したメッシュの形状を表示する機能も搭載しました。メッシュの表示は任意の範囲を指定することも可能です。
計算建物の簡易入力機能の搭載
Vectorworksの2D図形(四角形・多角形・曲線など)から簡易建物を作成することが可能。2D図形を描きコマンドを実行することで、THERMORenderに必要な、建物の高さや部材、室温パターンを設定しながら作成することができます。評価建物の検討段階や、周辺建物の作成時に効率良くモデル化が行えます。
使用部材の物性値一覧作成機能の搭載
THERMORenderの部材が付与されている建物からコマンド実行することで、断面性能や構成部材の一覧表を自動作成する機能を搭載。このコマンドを使うことで、今までデータベースを照合しながら行なっていた煩雑な工程から解放されます。
屋外表面温度のビジュアル表示
計画・設計する建物や、地面の表面温度をサーモグラフィーで表示します。これは、建物の3Dモデルを計算用質点メッシュ化した後、建物位置情報、太陽位置情報、気象条件、建築材料の熱物性値を考慮し、建物と屋外空間の全表面で熱収支を解析計算、モデルへと反映します。
- 出力された熱画像は、数値シミュレーションレベルでは適切な値を示しますが、実際の場所との比較においては、誤差が生じます。
部分MRTマップの作成
MRTの全体表示以外に部分的にMRTを作成できます。この機能により、同一平面上で異なる高さのMRTを表示したり、街区モデル内の生活空間部だけをクローズアップするなど、表現方法は多種多彩です。
地点MRTマップの作成
3D空間内の任意のポイントを指定することで、その指定点のMRTを色とテキストで表示します。任意の3D空間内上に配置できるので、視覚的に確認しやすく、プレゼンテーションなどにも活用できます。
樹木作成ツール
Vectorworks上で樹木を作成することは非常に簡単でしたが、このツールを使うことで、さらに早く正確に計算用樹木モデルを作成することができます。
任意の位置でクリックし、ダイアログ内の数値を入力するだけで樹高や葉張りなど、目的の大きさの樹木を素早く正確に作成することができます。
HIP(ヒートアイランドポテンシャル)の算出
屋外熱環境負荷の指標であるHIP(ヒートアイランドポテンシャル)をテキストデータとグラフで算出することができます。これらのデータから、開発前の敷地と開発後の敷地から、どれだけの顕熱負荷(大気を温める要素)の増減があるかを評価することが可能です。
- HIP(ヒートアイランドポテンシャル)とは、東京工業大学・梅干野教授が提唱する「当該敷地が大気に対してどれくらい熱的負荷を与えているかを評価する指標」です。
- HIPで開発対象地を評価することで、ヒートアイランドの形成要素の内の「全表面からの顕熱」の増減を評価することができ、緑化や高反射・保水材料を用いた場合の効果を数値的に見ることが可能です。
HIPの新しい算出単位
HIPを従来の「℃」と、一般的な熱量単位である「W/m2」で算出することができます。「℃」表記では、直感的に熱負荷を見るには便利です。さらに熱量単位での算出により、建物から放出される人工排熱などの他の熱量データと比較しやすくなり、比較表などでの活用が行いやすくなります。
任意ポイントの温度データ抽出
作成した3Dモデル上の測定したい部位に指定点を置くことで、その場所の表面温度の時系列グラフを作成することができます。樹木や隣接する建物の影の影響などを受けて、刻々と変化する建物表面温度を、グラフとテキストデータで把握することが可能です。
表面・建物断面性能表示
屋根や壁などの熱的性能値を、3Dモデル上で確認することができます。確認できる表面・断面性能は以下の3つです。
- 「日射反射率」
- 「熱貫流率」
- 「熱容量」
MRTマップの作成
MRT(平均放射温度)は、全方向から受ける熱放射を、平均化して温度表示したものです。THERMORenderではこれをサーモグラフィーにより視覚化することで、屋外空間のどの位置で熱放射を多く受けるかをビジュアルで確認することができます。
建物や地面からの熱放射は、その表面温度に依存し、空間形態と構成材料により直接的に規定されるため、対策効果が計りやすい要素と言えます。
保水性舗装
保水性舗装の潜熱計算に対応しています。THERMORenderに搭載されている保水性材料を用いることで、表面温度画像やMRT上でその効果を視覚的に確認することができます。また、乾燥過程を計算することも可能です。
- 搭載している保水性材料は、一定の特性を持ったインターロッキングブロックの実測結果を基に、モデル化して搭載しています。従って、他の保水性材料とは差異が生じます。
計算エンジンの64ビット化
計算エンジンの64ビット化によって利用可能なRAM(メモリ)の領域が拡大し、動作性能・安定性が向上。また、一度に取り扱えるデータ量も増加し、数街区単位の計算がまとめてできます。
エネルギー消費量計算
THERMORenderで計算された建物熱負荷を基に、街区全体、または建物が消費するエネルギーを算出することが可能です。
[各種データの設定(簡易)]
事務所や飲食店、戸建住宅等の設定条件が、デフォルト設定されていますので、詳細な設定を行わずに、簡単に計算を行うことが可能です。
[各種データの設定(詳細)]
設計初期段階においても、詳細なエネルギ-設定を行うことで、詳細な出力結果を得ることができます。
- エネルギー消費量計算機能は、株式会社 日建設計総合研究所と共同開発したものです。